日本における再生可能エネルギーの普及率と脱原発の非現実性

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先日東京都知事選が行われたが、そこで争点になったのが「エネルギー政策」であった。

本来エネルギー政策はその性質上国政で議論されるべき問題だと思うのだが、都知事選に立候補した細川元首相を応援していた小泉元首相が得意とする”シングルイシュー”選挙の材料にされてしまった観があり残念でならない。

もちろん原子力発電が将来にわたり絶対に必要だと言うつもりはない。もしかすると100年後、200年後には脱原発が実現できる日が来るのかもしれないとも思う。それは「経済的合理性」と「リスク管理」に基づいた結果、原子力よりもより有望なエネルギー源が出現していることが大前提となる。

風力発電

しかし現在日本で盛り上がっている脱原発論とはそういったものではない。日本の国際的競争力への悪影響をどう考えるのか?世界の国々が今まさに原子力エネルギーの開発・研究を推進しようとする中で、原子力に関する技術を持たない国になることのリスクをどう考えるのか?

そして原子力発電所が一時的にほぼすべてストップしている現在、どれだけの国富が海外に流出しているのか?という問題を全国民的な視点で議論しなければならないだろう。

発電所

日本の発電エネルギーの供給量割合を見てみると最も大きいのが火力発電のおよそ62%であり、次いで大きいのがおよそ30%の原子力発電であった。(2010年)

水力や揚力、地熱や太陽光発電などのいわゆる再生可能エネルギーが占める割合はわずかに8%に過ぎないのだ。

しかし福島原発の事故後日本全国の原子力発電所の稼働が停止してしまった。現在においてもほとんどすべての原発は発電を行えていない。にもかかわらず電気をまかえているではないか?という意見も耳にする。

当たり前である。原子力で発電できなくなった分の大半は、石油や天然ガスを燃やす火力発電の割合を増やしているからである。ということは現状の脱原発とはニアイコールで化石燃料の燃やして二酸化炭素をバンバン排出するということになってしまわないだろうか?

現在世界中でその脅威が指摘され、国連でも盛んに議論されているのが地球温暖化防止への取り組みである。二酸化炭素の排出量をこのまま減らすことができなければ今世紀の末には最悪の場合、平均気温が4℃以上も上昇する恐れがあるらしい。それにともない世界の海面も80センチ近く上昇する可能性があるという。

このことについて脱原発を唱える人々はどう考えるのか?

原発は危険だ!核のゴミは処分地や処分方法すら全く決まっていないじゃないか!そんな危険なものは断じて認められない!という気持ちは分からなくもない。

しかしだ。原子力発電は火力発電に比べ圧倒的にCo2の削減につながるという事実があるのだ。そして新興国の経済が成長すればするほど、エネルギー消費量は膨らみ、それに伴ってCO2の排出量が増えていくのは目に見えているのである。

その中でCO2を減らさなければ地球は破滅的な気候変動に見舞われてしまう、という危機がリアルに目前に迫っているということも忘れてはならないだろう。

核で地球が滅びるか?それとも温暖化により滅びるか?どちらの可能性がたかいだろうか?私には地球温暖化の方がより切実で、緊急に対処すべき問題に思えてならない。

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